■断熱材吹き付け作業の現場から
今回は、建築中の現場で断熱材を吹き付けている様子をご紹介します。室内はまだ構造の木材がむき出しの状態ですが、壁や天井にはクリーム色の断熱材が丁寧に吹き付けられています。
この断熱材は、部屋全体を包み込むことで夏は涼しく、冬は暖かい快適な住環境を実現します。作業員はフード付きの保護服とマスク、ゴーグルを着用し、専用の吹き付けガンで天井や壁の隅々まで断熱材を施工。室内の熱の出入りをできる限り抑え、光熱費の節約にもつながります。
■細部まで丁寧な施工で安心の住まいづくり
断熱材の施工は単に材料を入れるだけではありません。木材の骨組みや窓の周り、天井の梁など、隙間なく丁寧に施工することが大切です。少しの隙間が家全体の断熱性能を大きく左右しますので、現場では一つひとつを確実にチェックしています。

私たちおおやま工務店では、大工職人が自社施工で責任をもって対応。お客様が住まわれる大切な家だからこそ、見えない部分の品質にもとことんこだわります。
1. 発泡ウレタンフォーム
- 特徴: スプレーで吹き付けると瞬時に発泡・硬化し、隙間なく充填されます。自己接着性があり、複雑な形状にも対応しやすいのが特徴です。
- メリット:
- 高気密: 隙間なく施工できるため、高い気密性を確保しやすく、熱の出入りを大幅に削減できます。
- 高い断熱性能: 独立した気泡構造を持つため、非常に高い断熱効果を発揮します。
- 結露抑制: 内部結露のリスクを低減し、建物の耐久性向上にも貢献します。
- 防音性: 発泡ウレタンフォームの構造が音の吸収にも効果を発揮し、防音性能も期待できます。
- デメリット:
- コスト: 他の断熱材と比較して初期費用が高くなる傾向があります。
- 施工の専門性: 専門の技術と機材が必要なため、DIYでの施工は困難です。
2. セルロースファイバー
- 特徴: 新聞紙などの古紙を主原料とした木質繊維で、ホウ酸などを添加して難燃・防虫処理を施しています。専用の機械で壁や天井の空間に吹き込んで充填します。
- メリット:
- 調湿性: 木質繊維が湿気を吸収・放出するため、室内の湿度を快適に保つ効果があります。
- 吸音性: 繊維が絡み合った構造が音を吸収し、高い防音効果を発揮します。
- 環境性: リサイクル材を主原料としているため、環境負荷が低いのが特徴です。
- 防火性: ホウ酸による難燃処理が施されており、防火性能も優れています。
- デメリット:
- 施工の専門性: 吹き込みのため、専門の技術と機材が必要です。
- 沈下のリスク: 施工不良があると経年で沈下し、断熱性能が低下する可能性があります。
どちらを選ぶべきか?
どちらの吹付断熱材も優れた性能を持っていますが、住む人のライフスタイルや建物の特性、予算によって最適な選択は異なります。
- 徹底した高気密・高断熱を求めるなら:発泡ウレタンフォーム
- 調湿性や防音性を重視し、自然素材にこだわるなら:セルロースファイバー
といった視点で検討すると良いでしょう。
エコで健康的な家づくりを目指し、現場の作業風景を今後も発信してまいります。
家づくりを検討中の方、断熱材についてのご質問もお気軽にご相談ください!